青いシクラメン

2017.12.27

13年前、サントリーが青いバラを創り出すのに成功した。
本来バラには、青い色素を生み出す遺伝子がない。
そこでバイオ技術の素地があったサントリーの技術陣は、他の青い花から青色遺伝子を導入し、品種改良では不可能な青いバラを咲かせた。
それが「アプローズ」という名のバラ。

開始から販売開始まで実に19年だから、今年で32年目のプロジェクトだ。
一つの結果が確かめられるまでに、花は1年を要するためである。
社長、佐治敬三の「やってみなはれ」精神があったからこそ、といわれている。
花言葉は「夢かなう」である。

もっとも最初の実験に成功したのはバラでなく、カーネーション。
草性の植物のほうが実験のコントロールが簡単だとか。

青いバラは当初1本2万円だったが、現在はネットで4,000円程度で手に入る。
スターダストと名付けられた青紫色のカーネーション「ムーンダスト」は数百円。
吉祥寺のKEIOの花屋でもアレンジメントを売っている。

先日、種苗ショップを冷やかしていたら、知らないうちに同じサントリーが、青いシクラメンを発売していた。
「セレナーディア」という名前で3品種ある。
赤や白のシクラメンの中で異彩を放つ。
その価格はひと鉢4,500円。

苦労の末に生み出されたイノベーション。
だからこそ、作り上げたブランドと横展開。
青いバラを開発した事業部は今「サントリーフラワーズ」という会社となり、
花だけでなく野菜苗まで扱っている。

志のある努力と工夫は強い。

https://www.suntory.co.jp/flower/gardening/lineup/fall/serenadia/



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