本に出会う楽しみ

2016.08.29

暑さの中にも、秋の気配が忍び寄ってきた。

今回は読書の秋を先取りして、本の話。
図書館で調べ物をしていて、気分転換に書棚を見ていたら目についた。
「耕せど耕せど 久我山農場物語」というタイトル。
久我山? 杉並区の? あんなところに農場があったっけ。

読んでみてびっくり。 
作者は伊藤礼という方で、英文学者・伊藤整の息子さんに当たる。
ご自身も長く大学で文学者として教鞭をとられたようで、
この本が発行された2013年時点で80歳である。
農場とはご自宅の庭だが、耕運機まで使用してかなりの入れ込みよう。
朝食に採りたて野菜を添え、
お正月のクワイ(好物のようだ)を自作するために、
日々あれこれ工夫を凝らし、作付け計画を立て、
農事日記をつけ、草や害虫と格闘。

68歳にして本格的に自転車ライフを始めたそうで、
我が三鷹市にもプロの農地を“視察”すべく自転車でやってきたりする。
そんな日々が独特の飄々とした文体で綴られているのだ。
自分もささやかながら野菜を育てている身としては頷くところも多い。
だから他の著書も読んでみたくなる。

予想外の出会いとは、ふとした寄り道にあったりする。
とても大事なことだと思う。

伊藤礼についてはこちらに紹介がある



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