SOHO社長の体験記

認証の仕事には輸出向けと国内向けがある 

工場の機械から放出される電磁波が規定値内に入っているかの試験
 

- 御社では日本だけではなくて、海外、例えばEUの規制や認証にも対応しているのですね。


古谷
環境と安全に関する規制が最も厳しいのはEUなんですよ。EUに輸出するにはそれをクリアしなければいけません。これを「CEマーキング」*3と言いますが、製造者は自らの責任で製品の安全規格への適合評価をし、適合宣言を行います。わが社は評価試験、適合宣言書の作成などをお手伝いします。また、製品によってはEUの公式認定機関の適合証明が必要とされますが、この契約試験所として申請代行もしています。

- 主な顧客はどのような方々なのですか?


古谷
CEマーキングなど、海外向けの認証関係のお客さまは、製品を輸出する企業と、製品を輸出する企業に納品する企業です。2009年からサービスを強化した防爆の認証*4では、むしろ海外の機械を日本国内に持ち込むときなど、国内の認証に対するサポートが中心です。 今たいへんな円高になっているので、EU、北米など海外向けの認証の仕事はその影響を受け、今期は減っています。逆に、防爆や海外から機械を持ち込むためのサポートの仕事は増えています。今後円高が回避されて、円安方向に向かえば、逆になるかもしれません。その意味では、海外向けと国内向けの両方の仕事をしていたほうが経営的には無難ですね。

- 沿革を拝見すると、年を追ってサービス内容も広がってきています。


古谷
会社存続のためには、お客さまの多様な要求に応え続けていける体制を作らなければなりません。一緒に仕事をしていける会社を見つけてうまく協業することで、新しい分野での認証業務を手がけたり、得意先を広げることができています。

*3 CEマーキング 製品をEU加盟国に輸出・販売するためには「EUの要求条項を満たすことを確認済みである」というCEマークの貼り付けが義務付けられている。

*4 防爆 防爆構造電気機械器具製品を日本国内で製造・販売するためには、公益社団法人 産業安全技術協会(TIIS)の検定を取得しなければならない。

 





プロフィール

古谷隆志さん 
[ 株式会社イーエス技研 代表取締役 ]

古谷隆志さん 東京都日野市生まれ。早稲田大学修士課程終了後、1972年10月に横河電機に入社。1993年に横河総合研究所に出向し、環境と安全規制適合のためのビジネスの立ち上げに参画する。2003年3月の横河総合研究所の解散を機に同ビジネスでの起業を模索し、イーエス技研を設立。2005年には株式会社に組織変更。現在に至る。

(取材:萩谷)