SOHO社長の体験記

高校時代の友人との約束から 起業への道筋は始まっていた 

松本さんがデザインしたビューティーサロン
Natural Beauty (町田 2003年)
 

- 松本さんが独立起業を志したのはいつ頃のことですか?


松本
  高校生のときにはもう、将来は起業すると決めていました。

- それは早熟ですね。ご実家がご商売とか自営でいらしたのでしょうか。


松本
 いえ、普通のサラリーマン家庭です。ぼくは高校のときに学内で一番になったくらい美術系が得意だったのですが、カメラマンを目指している友人がいて、彼に「お前がカメラマンになるなら、俺はデザイナーをやるよ」と約束していました。美大に進学し、そこでもまた教授とのよい出会いがあって、家具を作る会社に就職したのです。その時点で「3年で独立しよう」と予定を立てていました。
  その会社は普通の家具も作っていたのですが、建築家の伊東豊男さんや長谷川逸子さん、妹島和代さんがデザインした特別の家具も手がけていました。社長がそういう仕事が好きで、あまりにも変わったデザインなのでいろいろなところに断られたものが「これを作ってもらえませんか」と持ち込まれるのです。おかげで会社員時代にたいへん幅広いデザインをやらせてもらえました。結局、3年と数ヶ月在職して辞めて、アジアからヨーロッパを旅行して回ったのです。
  旅行の支度や自宅をオフィスにする支度をしていて、仕事らしい仕事をしなかった時期があります。当時は下北沢に住んでいましたが、アパートで一人寝ていると、世の中とのつながりが切れたような不安な気持になったのを覚えています。

 
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プロフィール

松本英明さん 
[ 有限会社East&West代表取締役 ]

東京造形大学・家具コースを卒業後、イノウエインダストリィズに入社。イデー、伊東豊雄、長谷川逸子らの家具の製作を担当する。1990年にアジア、ヨーロッパを遊学。1992年EAST&WESTを設立し、フリーランスの店舗・家具デザイナーとして独立。1998年~2001年イタリアミラノサローネに家具出品。2001年EAST&WESTを法人化し現在に至る。

(取材:萩谷)