SOHO社長の体験記

力を出し切ることで 顧客の期待を上回る仕事をする 

同じく深圳の和食レストランのエントランス部分。風鈴が飾られている。
 

- 松本さんが仕事をする上で最も心がけていることは。


松本
  以前はスピードとテクニックでしたが、今は「自分の持てる力を出し切る」ことです。「ちょっとやってみてよ」と言われると、普通は平面プランを描いて出すくらいだと思うのですが、ぼくはけっして「このくらいでいいや」では出しません。「この店が絶対に成功する店舗デザインはこれだ!」くらいの勢いでやる(笑)。それを最も心がけていますね。あとはレスポンスの良さです。レスポンスが悪いと仕事自体が流れてしまいます。完璧にできてから出そうというのではなく、こまめに会ってコミュニケーションをとります。「ここまでできたんですけれど、どうですか?」というやり取りが大切なのです。

- 起業を志す人へのアドバイスをお願いします。


松本
  ぼくのようにBtoBの場合、顧客となる会社を最低5社はつかんでから独立しましょう。独立している同業の先輩に話を聞かせてもらうのもよいです。BtoCの場合には、試しに小さくやってみるのが効果的です。飲食関係なら料理人として独立したい人向けに一晩いくらで店舗を貸してくれるサービスもあります。物販の場合もスペースを借りて販売してみることです。
   独立する前は、どうしても考え方が商売人ではなく、“お客様”のままなのです。今度は買っていただく側になる、それはものすごい変化です。独立して、もまれてもまれて、やっとわかることかもしれませんが。

<了>
 




プロフィール

松本英明さん 
[ 有限会社East&West代表取締役 ]

東京造形大学・家具コースを卒業後、イノウエインダストリィズに入社。イデー、伊東豊雄、長谷川逸子らの家具の製作を担当する。1990年にアジア、ヨーロッパを遊学。1992年EAST&WESTを設立し、フリーランスの店舗・家具デザイナーとして独立。1998年~2001年イタリアミラノサローネに家具出品。2001年EAST&WESTを法人化し現在に至る。

(取材:萩谷)