SOHO社長の体験記

必要に迫られて、バッグのアイディアが生まれた 

吉祥寺・中道通りのオフィスで。後ろにあるのが商品サンプル。
 

- 池さんがコアルーバックを事業化されたきっかけを教えてください。カバン業界と何らかの接点があったのでしょうか。


  いいえ、もともと私は出版社の仕事をしていたのです。一緒の大学を出た夫が、編集プロダクションをもとに出版社を興し、私もそこの仕事を手伝っていました。私は基本的に韓国関連の仕事をしていましたが、日本語の原稿を校正することもありました。そのうち出版社の中に、自分が担当する翻訳部門を作ったのです。なかでも収益性のよかったのが特許翻訳でした。特許は面白いと思ったし、翻訳を通して詳しく知ることになりました。
  学生のころから「こんな商品があるといいな」と次々思いつき、しばらくすると私が考えたのとそっくりなアイディア商品がお店で売られているということがよくありました。特に子育て中は「ここが不便!」「こんなものがあったらいいのに」と改造を繰り返していました。これはもう性分ですね。特に上の子が一番やんちゃな時に下の子が生まれ、仕事を抱えながらの子育てですから、もう体力勝負です。保育園の行き帰りも荷物が多いし、自転車に乗ったり降りたり、子どもを歩かせたりだっこしたりと状況も次々変わります。そんな状態でバッグが思い通りに使えないと、イラッとしますよね。何とかならないかなといろいろ工夫してみたのが、コアルーバックの始まりです。

 
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プロフィール

池成姫さん 
[ 株式会社COAROO 代表取締役 ]

ソウル生まれ。韓国で厳しい受験競争をくぐり抜け、いったん社会人となった後に日本に。2年間日本語学校に通った後、早稲田大学に入学。同じ学部で学んでいた日本人男性と結婚し、夫の仕事(出版社)を手伝いながら2児を産み育てる。下の子が生まれて間もなく、自分の体験から閃いたアイディアをもとにCOAROOバッグを考案し、特許を取得して起業。各種アイディアコンテストを受賞して知名度を上げ、ライセンス契約メーカーや販売先を順調に増やしつつある。 コアルー公式サイト:http://coaroo.info/

(取材:萩谷)