SOHO社長の体験記

思いつく限りの手段で営業 地道な努力が実を結び始める 

デスク脇には趣味の楽器や、お気に入りのイラストが表紙になっている雑誌などが飾られている。
 

- 独立されたタイミングは?


榎本    独立したのは25歳の時です。介護していた父が亡くなって負担が軽くなり、やっと会社を辞められると思いました。当時は大阪芸術大学・通信教育課程の第1期生だったので、スクリーニングの前に辞めるつもりでしたが、「その期間は休んでもいいから」と言われて引き止められ、半年間独立が遅れました。その代わりきちんと引き継ぎができたし、手がけた商品がグッドデザイン賞を受賞し、自分の仕事が認められたと感じて嬉しかったです。

- 営業はどのようにされましたか。


榎本    まず売り込み用のファイルを作り、コンテストへの応募、イラストサイトへの登録やホームページの強化など、思いつくことはすべてやっていきました。地元の出版社や印刷会社にも営業しましたが反応は良くなく、生活のためにCADオペレーターなどの派遣の仕事も始めました。
   最初の仕事は、イラストサイト経由で横浜の会社からでした。その後もほとんど首都圏からの依頼だったので、東京の友人宅に泊めてもらい1日4〜5社に営業をかけていきました。営業先は書店でイラストが使用されている雑誌などを買って探しました。異業種交流会でもさりげなく作品を見せられるように準備し、そうした活動が少しずつ実っていきました。営業活動は大きな岩を動かすようなもので、最初は大きな力で気張る必要がありますが、一度動き始めたら小さな力でも回っていくような感があります。





プロフィール

榎本よしたかさん 
[ イラストレーター・法廷画家 ]

和歌山県生まれ。子供の頃からずっと絵を描き続けてきたが、いったん社会人としての経験を積むために家具デザイナーとして就職。2002年にイラストレーターとして独立開業した。法廷画を依頼されたことがきっかけで、TV用イラストも多く手掛け、出版・広告等でも幅広く活躍。自伝的エッセイ漫画「トコノクボ くじけない心の描き方」(マイナビ文庫)も出版した。。
http://yoshitakaworks.com/

(取材:萩谷)