SOHO社長の体験記

定年からのゴールデンタイムを 新たな挑戦の好機とするために 

自宅兼事務所に設置した看板。ノーリスク経営でも必要な部分にはきちんと投資する。
 

- 竹内さんは起業前後のスタードダッシュが素晴らしかったと伺っています。なぜそれが可能だったのでしょうか。


竹内    私の父は学校の教員をしていましたが、40代半ばで退職し、幼稚園をつくって経営しました。その影響か、私にも独立志向はありました。組織にどっぷり浸かって環境の変化に対応できない「ゆでガエル」*4にはならないようにと考えて、JAの研修会等で経営の勉強は続けていましたし、部下たちにも組織に依存することなく危機感を持つようにと伝えてきたつもりです。経営の神様・松下幸之助氏は「会社に勤めていても皆社長。自分の能力を買ってもらっているのだという意識を持ちなさい」と言っていますね。
   60歳(定年)からのひとときは、仕事をしなければいけないという義務感から解放され、今度は自分の好きなように仕事や趣味に時間を費やすことができる、まさに人生のゴールデンタイムです。この歳であまり冒険はできませんが、小規模起業で終わらせるつもりはなく、どこまで発展できるか挑戦です。松下翁は80歳になった時「さあ、これから何を始めるか」と話したそうですが、私もそのようにありたいと思っています。
   起業を考え始めてからは、静岡で社労士・行政書士事務所を開業していた大学時代の友人を訪ねて仕事の内容や需要について教えてもらいましたし、身の丈起業塾からは「得意分野を生かして起業」という大きなヒントをいただき、イメージが固まりました。


「ゆでガエル」*4:じわじわと水温が上がると、カエルが逃げるタイミングを失って茹って死んでしまうことのたとえで、環境の変化に気がつかず、対応できずに苦境に陥ること。




プロフィール

竹内健一さん 
[ ユーカリ行政書士事務所代表 行政書士・ファイナンシャルプランナー ]

中央大学商学部で会計学科を専攻。卒業後はJA東京むさしで15年間金融業務に携わったのち、総務・企画で法務、決算税務、総会、広報、企画業務の経験を積む。並行して宅建、行政書士、ファイナンシャルプランナーなどの資格を取得。2016年3月の定年を機に、今までの業務のノウハウを活かして起業。自宅で「ユーカリ行政書士事務所」を立ち上げ、三鷹産業プラザのミタカフェをサテライトに活動中。
http://www.yuukari.co/

(取材:萩谷)