SOHO社長の体験記

東日本大震災をきっかけに 自分の働き方を見つめ直した 

三鷹中央通りのM−マルシェ(三鷹マルシェ)に出店。冬季を除く第4日曜日に開催中。
 

- 起業の直接のきっかけは何だったのでしょう。


宇山    東日本大震災です。以前から夫婦共に職場が中央線沿線で、三鷹には2004年からずっと三鷹に住んでいます。当時夫は職場から帰宅できましたが、私は職員の安否確認の必要もあったことから千代田区のオフィスに一泊し、当時5歳だった娘と初めて離れて夜を過ごしました。私たち家族にとっても大きな出来事でしたし、その後も被災地の自治体職員の友人たちが辛い気持ちを抑えて仕事をしているのを見て、何か役に立てないだろうかと考えました。それが働き方を根本から考え直すきっかけになりました。
   組織とのしがらみも含めて、いったん全部を真っ白にしようと退職し、1年間は地域のボランティアや子どもの小学校の活動を中心に過ごしました。その結果、「やっぱりこれがやりたい」と気持ちが定まり、起業を決意しました。

- 起業にあたり、福山に限らずより広く「地方・地域」と東京をつなごうと考えたのはなぜですか。


宇山    地方出身者は故郷に愛着がある分、東京を「殺伐としたところ」とみなしがちです。20代半ばくらいで新宿区の嘱託職員だったとき、やはりお国自慢でそういう話の流れになり、江戸っ子の先輩が「俺の故郷を馬鹿にするな!」と怒ったのです。どのまちも誰かの大切な故郷なんだと、「地域」を多面的に見られるようになりました。子どもが生まれる前の身軽な時期だったので、行きたい土地に行き、会いたい人に会いに行っていたことも、今とても役に立っています。






プロフィール

宇山淳子さん 
[ 株式会社ヒトコトヤ 代表 ]

広島県福山市出身。京都の短大を卒業後、福山市役所に主事として入所。5年間の勤務ののち、結婚退職し上京。新宿区役所非常勤嘱託職員を経て、2003年に福山市東京事務所常勤職員として再度福山市職員採用。福山市東京事務所において都市宣伝活動、秘書業務を中心に行政に携わる。2014年3月に退職後、2015年7月17日(株)ヒトコトヤを設立、現在に至る。社名は「ヒト」と「コト」を一言(ヒトコト)添えてお届けするの意。

(取材:萩谷)